IDC大塚家具（OTSUKA）ブランドの歴史

「IDC大塚家具」の前身「大塚家具センター」が、埼玉県春日部市に設立されたのは1969年のことでした。創業者の大塚勝久はタンス職人でしたが、卸・販売を志し、1971年に春日部駅前に店舗を立ち上げます。大塚家具センターは問屋を廃することで市価よりも安く家具を販売しましたが、この方法は大いに当たり、1977年には売上高20億円を達成して多店舗展開を開始しました。

一方で家具メーカーは、大塚家具センターの販売方法は値崩れを招くと反発しました。そこで1993年に店舗を会員制に転換して社名を「IDC大塚家具」に変更。国内外の家具ブランドを数多く集めた大規模ショールームを、全国の主要都市に新設していきます。この方法でも成功したIDC大塚家具は、2001年には過去最高益と国内シェア1位を記録しました。

ところが、逆風が吹き始めたのはその直後です。住宅での作り付け家具の一般化や、安価な家具店の進出により2008年には赤字に転落。2015年には創業者一族の軋轢で創業者の大塚勝久が社長を辞任し、大きく報道されました。

その後もIDC大塚家具の業績は回復せず、2021年には「ヤマダ電機」で知られるヤマダホールディングスの傘下に収まります。とはいえ、従来のIDC大塚家具がなくなったわけではありません。現在13店舗を主要都市に展開し、国内外の著名ブランド家具の販売を続けています。

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